２０２１年に発刊された『慢性疼痛診療ガイドライン』に統合医療が取り上げられることとなり、クリニカルクエスチョンの１つに「鍼灸治療は慢性疼痛に有用か？」が掲載されたので鍼灸分野について紹介致します。

本診療ガイドラインは鍼灸師が鍼灸治療の推奨文作成に携わることが出来ました。『腰痛診療ガイドライン2019』をはじめとして鍼灸師が鍼灸治療の推奨文に関与していないことにより適切な結果が得られていないものも存在します。

もちろん鍼灸師が関わったとしても、必ずしも適切な結果が反映されるわけではありません。また、診療ガイドラインが作成されたとしても実臨床との乖離がどれだけあるか、そもそも鍼灸師や他の医療従事者がどの程度診療ガイドラインを目にしているのか、等の疑問が存在します。今回作成に携わった上での報告をさせて頂きます。
  後半は、日々臨床で慢性疼痛患者さんと向き合い挑戦している現状をシェア致します。鍼灸師として慢性疼痛患者さんにどのように寄り添えるか、参加者全員で考えるきっかけになれましたら幸いです。